‘科学技術’ カテゴリーのアーカイブ

本日の食材はミラクルフルーツ。

2009 年 8 月 25 日 火曜日

■好奇心のタネ

先日、都内のスーパーで、ミラクルフルーツを発見!
ワクワクを抑えきれず、さっそくお買い上げ。
一粒、580円也。
ミラクルフルーツ

ミラクルフルーツ


ミラクルフルーツが「miracle」である由縁は、この実を食べると、その後しばらく酸っぱいものが甘く感じられるよう味覚が変化してしまうため。ほとんど魔法のようですが、これ、テレビなどで見たことのある方も多いでしょう。

西アフリカが原産で、日本では小笠原諸島で栽培されていると耳にしたのですが、こちらは神奈川県産。どうやら葉山あたりで育てられているらしい。
(※調べてみたら近頃は amazonでも扱っているようで…。すごっ!)

以前、小笠原の父島に行く機会があったのですが、トライするチャンスに恵まれず、あおずけになっていました。小笠原村のカタキを23区で討つ!?
ついにリベンジです。

実の大きさは、ちょうど落花生ぐらい。
口にすると、熟して軟らかいサクランボのような食感で、中心にはすこし縦長のタネが。
この果肉やタネを、舌の表面によくからめるように、…しばしモゴモゴ。

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“月陽”は百台の過客にして、行きかう年もまた旅人なり

2009 年 7 月 22 日 水曜日

国内では、46年ぶり皆既日食。

皆既帯にあたる鹿児島の島嶼部に飛んでいければよかったのですが、そんな旅は叶うはずもなく…。
でも、午前中は各局の中継をザッピングして、結局、仕事になりませんでした。(笑)

2008年2月に打ち上げられた超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)の、ハイビジョン映像の伝送実験を兼ねて届けられた、硫黄島での観測画像はじつに美しく、神秘的ですらあります。

しかし、6分ちょっとなんて、あっという間。
(本当は相対的なものですが…)
「月って早いなぁ!」と、あらためて天体の動き、スピードを実感しました。

次回、国内は2035年9月2日の北陸・北関東。
果たして、26年の歳月はあっという間か遠い未来か。

とりあえず不摂生を絶つことが先決でしょうか!?

 

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ウタマロと試験管

2009 年 5 月 15 日 金曜日

しばしば、生化学や分子生物学の調べ事をしていると「in vivo」とか「in vitro」という言葉が出てきます。

in vivo(イン・ビボ)は「生体内で」、in vitro(イン・ビトロ)は「試験管内で」という意味で、その実験がどんな環境下で行われたのかを大まかに示しています。
(ほかにも「in situ」とか「in silico」なんてのもあります)

こうした言葉はラテン語に由来するものがほとんどです。
中世では、公の文書や学術における公用語として、ラテン語が用いられていたその名残といってもいいかもしれません。


で、意外なところでこれが「つながっている!」と、知って驚いたのが、喜多川歌磨呂の美人画。

もうカンのよい方はお分かりですね。
…イン・ビトロ、びいとろ、びいどろ。そう、その通り!

当時、流行ったガラスのおもちゃと女性をモチーフにした「びいどろを吹く女」が、その一枚。誰でもなんとはなしに知っている浮世絵のひとつだと思います。

江戸時代にガラスのことを「びいどろ」と呼んでいましたが、佐賀県の武雄市図書館・歴史資料館のHPによれば、これはポルトガル語の「Vidro(ヴィーズロ)」が由来だとか。


ラテン語はかつてローマ帝国のラティウム(現在のラツィオ州。「長靴」で言えば、弁慶の泣き所の辺り !?)で生まれ、ヨーロッパ中に広がり、たくさんの言語の母体になった言語。
ポルトガル語もまた、しかり。
シチュエーションがまったく違うので、まさかつながっているとは夢にも思っていませんでした。


もうすでに、母語としてラテン語を話す人はこの星にはいません。
しかし、それでもなお言葉の遺伝子は、私たちが思う以上にタフなのですね。


余談)

刺身のビントロは、脂がのったビンナガマグロのことだそうで、さすがにこちらは無関係。
まったく別の生き物なのに、進化の過程で様相などがよく似る生き物がいますが、こちらはそんな感じでしょうか。(笑)

 

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