‘科学技術’ カテゴリーのアーカイブ

ダーウィン・イヤーを締めくくるジャンボなニュース

2009 年 11 月 25 日 水曜日

今年は、ガリレオによる望遠鏡での初の天体観測から400年目にあたる「国際天文年2009」ですが、ダーウィン生誕200年、そして「種の起源」発表から150年の節目となるダーウィン・イヤーでもあります。

それを記念して24日、ロンドンのクリスティーズで、初版本のオークションが行われ、10万3,250ポンド(約1,515万円)!で落札されたそうです。気になる落札者は匿名希望だとか。

ところで初版の発行部数は1,250部。
たった1,250冊ですが、後の生命観をガラっと変えてしまい、現代の「生物多様性」の視点にまでつづくわけですからスゴい話です。

(もっとも、世界にはいまだ「危険な書物」として進化論を教えないような土地もありますが…)

競売された初版本が見つかったのは、イギリス南部民家の客用トイレの本棚!でそうで、うーん、まさに掘り出し物。あるとこにはあるもんですね!?

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常勝・日本の頭脳はユニークなのだ!

2009 年 10 月 3 日 土曜日

2009 Poster

2009 Poster

またイグ・ノーベル賞 (Ig Nobel Prize)の季節です。
今年もまた日本人研究者が賞を獲得しました。3年連続です。

選考基準は「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」。
過去を振り返れば、オカルトなトンデモ研究もあれば、真面目な研究者による正当で先進的な研究もあるという玉石混淆なラインナップです。

今回、生物学賞を受賞した田口文章北里大名誉教授はもちろん後者。
パンダの糞から生ゴミを効率よく処理できる菌を発見したことが評価されました。

ゴミやバイオマスを菌に分解させて減量させたり、水素やエタノールといった環境に配慮したエネルギー源を取り出そうという試みは、環境分野では盛んなテーマです。
しかし、「パンダは消化の悪い笹を常食としているから、その腸内細菌にはいままでにない能力を秘めたヤツがいるだろう…」と目星をつけるあたりは慧眼と言うほかありません。

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Good job, HTV !!

2009 年 9 月 18 日 金曜日

Courtesy of JAXA

Courtesy of JAXA

日本時間早朝、注目の宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)が無事、ISSとのドッキングに成功しました。

打ち上げ〜ランデヴ〜結合と、
ここまでまさに「惚れてまうやろ!」と、叫びたいほど完璧な仕事ぶりです。

ルーマニア上空でISS側がアーム(SSRMS)を伸ばし、トルコ上空でキャッチ、約6時間かけて、取り付け/電力・通信ライン接続を完了させたそうです。

スペースシャトルの退役時期についてはまだ議論がつづいているようですが、遅かれ早かれ運用停止は免れえないところ。
ペイロード能力の高さで唯一代替が可能であるHTVが、今回見せたパフォーマンスに拍手したのは日本だけではないでしょう!


宇宙時代がまた一つ身近に感じられた、明るいニュースでした。

Good job, our technical expert !


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